ごあいさつ


西田圭一郎センター長
岡山大学病院では, 2011年5月に全国の病院に先駆けて, リウマチ性疾患, 代謝性骨疾患, 末梢神経障害, 脊髄脊椎病などの運動器関連疾患に関する総合的な教育・研究の向上及び地域医療の充実と発展に貢献することを目的に, 運動器疼痛性疾患治療研究センターが設立されました。翌2012年4月には,慢性痛の大多数を占める運動器慢性痛に対する集学的な診療チームである“痛みリエゾン外来”がペインセンター内に設立されました。そして、2015年に運動器疼痛性疾患治療研究センターと痛みリエゾン外来が合流してより強固で実動的な医療チームに改編されました。当センターを支えるメンバーは麻酔科・整形外科・精神科・脳神経外科・歯科麻酔科の医師, 理学療法士・臨床心理士・薬剤師・看護師・ソーシャルワーカーといった、痛みについて幅広い専門分野のメディカルスタッフです。リエゾン外来では主に整形外科医・理学療法士・薬剤師・看護師がまず診察させていただき、必要に応じて横断的・集学的なチーム医療により治療方針を決定・実行することで患者さんにやさしい医療を届けるとともに、よりよい治療の開発につなげることを目的としています。
厚労省は2010年9月に「慢性の痛みを取り巻く課題」として, 「痛みを専門とする診療体制やそのために必要な制度, 人材育成・教育体制が十分に整備されていないこと」を挙げました。当センターは平成30年度慢性疼痛診療体制構築モデル事業に採択いただき、治療拠点を中心とした専門的な集学的治療や運動療法、認知行動療法を行っていくための痛み診療システム、患者紹介システムや医療連携システムの構築に努めております。また、3年前からは教養教育講義「痛みの発生メカニズムと医療」を医学部・歯学部・薬学部・保健学科学生を主な対象として行っております。今後は、学生のみならずメディカルスタッフ・研修医に対しても疼痛医療学の教育・啓発を行い, 将来の慢性疼痛医療を担う人材の育成を行うばかりでなく,基礎・臨床研究を推進できる学術集団へと成長することも視野に入れております。
何卒よろしくお願い申し上げます。